【今は、光ってはいませんが・・・(ホタルイカ)】
こんにちは。
本日は、ツツイカ目ホタルイカ科のホタルイカをご紹介します。
写真は、富山県富山湾産の生のホタルイカです。富山などでは、『マツイカ』と呼んでいるそうです。
今月から漁が解禁された富山湾で水揚されているホタルイカは、
例年よりも身が大きめで昨年同時期よりも2割ほど安いそうです。
1枚のトレーに21匹詰められており、重さは約300グラム?400グラムです。
胴長が7センチほどで小型ですが、胴・頭・腕に約1000個の発光器があります。
その発光のメカニズムは陸上のホタルと同様で、
ルシフェリンという物質にルシフェラーゼという酵素が働いて光ります。
これらのような生物の発光は電気とは異なり、発光している間、熱を持ちません。
第4腕の先端にある発光器が発する光は、暗闇でも雑誌の文字が読めるほど明るいと言われています。
この光は、異種・同種間の信号(合図)や薄暗い背景に溶け込むカモフラージュの役目を果たすという説と、
敵に襲われたときに目くらまし(忍者みたいですよね。)のフラッシュライトのような役割だという説もあります。
さて、薄暗い背景に溶け込むカモフラージュの役目・・・と上記に書きましたが、暗い中で発光したら、
かえって目立ち、カモフラージュにならないのでは?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
暗い海の中でも海上の光は届いているそうでして、ホタルイカなどの小型の魚介類を狙うモノ達は、
より深い場所にいて海上からの光を遮ったモノをエサだと感知して襲うという説があります。
そのため、ホタルイカは体を発光させ、あたかも自分の発光が海上からの光であるかのように見せ、
カモフラージュしているそうなのです。(ご納得いただけましたでしょうか?)
ホタルイカの名前の由来ですが、
明治時代の動物学者の渡瀬庄三郎博士がホタルのように発光するイカからホタルイカと命名したそうです。
ラテン語名の『Watasenia scintillans』は、渡瀬博士の名前からとったそうです。
英名の『Firefly squid』(ホタルのイカ)は日本人が勝手につけた造語だそうです。
食し方ですが、生であれば必ず内臓を取り除いて刺身、からし味噌和えや、佃煮、さくら煮、
ボイルしたモノを三杯酢やワサビ醤油で食べると、柔らかい食感とぷっくりしていて大変美味です。
(目玉だけは、邪魔になりますが・・・。私は、果物の種だと思って口から出しています。)
これから、6月頃まで漁獲されますので、ぜひお試し下さい。