【最初で最後の掲載!? (アニサキス)】

おはようございます。 弊社は、ご承知のとおり、青森市中央卸売市場に入場している、水産物卸売業を営む会社です。 が・・・、本日は人間の胃腸を掲載します。 ↑コチラは今週2月4日の午前10時頃に胃カメラで撮影されたモノです。<協力>弊社の誰か・・・。 アップにしたモノがコチラ↓ 赤いで囲んだところに、白いひも状のモノがトグロを巻いています。 それが、弊社ホームページ上で何度も話にあがっている「アニサキス」です。 (写真のアニサキスは全長4センチ程度で、胴回りは髪の毛5?8本分くらいです。) アニサキスは、魚類やイカ類に寄生しており、それを人間が生で食べることにより、アニサキス症になります。 日本では、150種類以上の魚類とイカ類に寄生していることが記録されています。 人間の体内に入ると胃や腸などの消化器官を傷つけ非常に痛みが強い症状を起こします。 写真のアニサキス症になった弊社協力者にどのような症状になったのか聞いてみたところ、 ミゾオチのあたりが、断続的に胃袋をつかまれたように痛むのだそうです。 (アニサキスは幼虫なのですが、人間の体内で成虫になることは、ありません。) アニサキスは、マイナス20度以下で24時間以上冷凍するか、60度以上に加熱しないと死にません。 皆さんがよく勘違いしていますが、酢締めは鮮度を保持するためであり、酢で締めてもアニサキスは死にません。 アニサキスは魚類やイカ類の内臓にいる割合が高いのですが、 内臓だけではないので、身だけを食べたからと言っても、アニキサス症の予防にはなりません。 釣り上げたばかりの魚類やイカ類のアニキサスは内蔵にいることが多いのですが、 死後時間の経過で身の方に移動していきます。 弊社協力者は、マダラの昆布締めを作って食べた夜から、腹痛が始まったとのことで、 特定はできませんが、多分にマダラの身にアニサキスがいたものと予測できます。 よく噛むとアニサキスを噛み砕き予防になるという説もありますが、定かではありません。 アニサキスは人間の体内では生きていけないため、長くても4・5日で死滅しますが、 それまで我慢することが難しいので、内視鏡でアニサキスを摘出すると、途端に体調が改善します。 対処法は、上記のように冷凍するか加熱するかが一番妥当ですが、 お刺身で食べたい場合は、薄く切り、光に透かし発見したら、取り除くという方法しかありません。 (刺身で食べる時に特に気をつけたい魚類は、サバ、マダラ・サンマ・鮭・マス・スルメイカ・アンコウなど) どうですか?怖いでしょう?ということを伝えたくて掲載したわけではありません。 現在流通している食品の中で、人間が手を加えずに生育している多くが魚介類です。(天然) お店で食べる時は、お店の方が注意を払って取っていますが、100%除去することは、難しいことだと思います。 核家族化が進む日本の家庭では、天然の魚介類には、魚種・漁獲される季節・海域・気温・水温によっては、 寄生虫のいる可能性が高いということを、次世代に伝えきれていないという弊害があります。 知ることで、危険から回避できますし、対処もできると思います。 旬の美味しい魚介類を生で食べるということは、リスクもありえるということを知って頂ければ幸いです。 (ちなみに、弊社協力者は今回で3度目だそうです。かなりの美食家ですよね。)